自然現象と対等であることは、

映像でしか表せない現象であること。

08.06.13


 映像にしか実現できないことが沢山あります。テレビ映像は私たちの世界に起きた出来事や事象を記録し、 映画は夢のような物語や伝説を描き、アニメーションは動かない絵や人形に命を与えきました。 これらの映像は情報性と物語性を時間にかえて、テレビや映画館でみなさんに夢と現実を伝えて来ました。 しかし、映像の未来はこれだけにとどまらないでしょう。映像技術は急激に進歩しています。 上映装置の大画面化、薄型化、高輝度化へと開発が進む今後、映像は表現の可能性をますます拡大し、 公共建築空間、商業空間、住空間へと進出することになります。その時、映像は新たな視点でつくられたものでなければならないと私たちは考えています。 それが、「イメージフェノメナン=現象映像」です。
 いろいろな自然現象が人々の気持ちを揺り動かします。簡単にいうと、それを映像で造り出すものですが、自然現象をまねるものではありません。自然を模倣しながらも全く別のものをつくること、我々が身を置く環境に無いもの、存在しないものを現象として映像で出現させる表現なのです。  イメージフェノメナンは自然と対等であることを目指しています。対等であることの条件は自然とは全く別ものであることなのです。重要なことは、映像でしか表せない現象だということです。

武蔵野美術大学映像学科

教授

篠原規行